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浅野 雅春; 福崎 裕延*; 吉田 勝; 熊倉 稔; 真下 透*; 湯浅 久子*; 今井 強一*; 山中 英寿*
Biomaterials, 10, p.569 - 573, 1989/10
被引用回数:37 パーセンタイル:92.86(Engineering, Biomedical)Mn=1800をもつ結晶・非晶性コポリマーをD-乳酸とL-乳酸の直接脱水共縮合によって合成した。このコポリマーは、主鎖にエステル結合をもつため、エステラーゼ酵素作用によって分解する。des-Gly-(D-Leu)-LH-RH ethylamideを、このコポリマー中に圧融着によって包含した。薬物のin vivo放出性は、コポリマーの結晶構造に強く依存し、結果的に非晶コポリマーからのin vivo放出が結晶コポリマーのそれより長期間にわたって調節可能であることが分った。逆に、担体自体のin vivo分解性は、非晶コポリマーの方がはやい。これは、薬物の分散状態の違いによって説明できる。すなわち、担体の分解は非晶部分から優先的におこるのに対し、薬物は結晶部分に分散していないためである。
福崎 裕延*; 饗庭 喜和*; 吉田 勝; 浅野 雅春; 熊倉 稔
Makromol. Chem., 190, p.2407 - 2415, 1989/00
200C、解媒不存在下で直接脱水重縮合させたL-乳酸(LA)ホモポリマーは結晶性であるのにたいし、DL-マンデル酸ポリマー(MA)のそれは非晶性であった。コポリ(LA/MA)は、15-100mol-%MA組成範囲において非晶性である。これらのホモポリマーのin vivo分解メカニズムは、ホモポリ(LA)がparabola-type分解パターンを示した。しかし、ホモポリ(MA)は、15週の実験期間を通じて分解をおこさなかった。一方、コポリマー系の場合、分解メカニズムは、特徴的なS-type分解パターンになることが分った。この場合、S-type分解パターンは、誘導期間の出現(マトリックスの分解を伴わない初期表面膨潤のみ)、次いで膨潤した部分のマトリックスの主鎖切断によって生じたオリゴマーの溶解・分解と続くことによって特徴づけられる。このような現象はポリマーに含まれている疎水性の側鎖基であるフエニル基の性質に起因している。